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織田広喜(おだひろき)

1914年(大正3)生まれの洋画家。福岡県出身。日本美術学校西洋画科卒業。

1940年第27回二科展に「未完成(室内)」が初入選する。71年「水浴」が東鄕青児賞を受賞。1960年渡欧し、サロン・ドートンヌに出品。

作品の多くはパリの雰囲気を都会に捉えた作品が多く、そのほとんどが少女の絵画であることで有名である。油彩で描かれた少女達のどこか哀愁に満ちた表情に、一見不気味さも感じられるが、愛らしい表情で官能的な雰囲気も醸し出されており、多くの人間を魅了し続けている。織田広喜の膨大な作品の中で特に、彼の描きだす世界観を強く導き出しているのが1968年に描かれた「小川の女たち」「サンドニーの少女」である。この作品は総理大臣賞にも輝いている。

また、少女だけではなく様々な物も絵画の対象にした織田広喜の作品で「花」がある。タイトルは同様なものがいくつか存在し、彼独特の目線で花が描かれている。塗りつぶされたような、情熱的な赤で彩られた花もあれば、可憐に咲き誇る色とりどりの花々など、見ているだけで華やかな気持ちになれるようなタッチで描かれている。とはいえ、彼の感性がもつ官能的な美や柔和な雰囲気はその色彩の構図に落とし込まれており、不思議な落ち着きを齎してくれる。

そして、織田広喜の描く女性の幻想的な空気感に惚れ込むアーティストや作家は数多い。パリの女性の持つ官能的で慈愛に満ちた色気を、自身の詩心と感性で描く織田広喜の女性達はモダンな雰囲気にぴったりマッチするため、多くの著書のカバーイラストなどにも、彼の絵画は使用されている。

リラ夫人の面影を感じる「赤い帽子の少女」は代表的モチーフである。

2012年(平成24)、死去。享年98歳。