あなたとアートをつなぐ、名古屋の画廊 松徳

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名古屋 万年堂

2014/03/06

mannnenndo7昭和24年(1,949年)創業の老舗和菓子屋『万年堂』。

創業以来、変わらぬ味で多くの人々から愛され続けている銘菓『おちょぼ』。

昨日初めて『おちょぼ』を頂きました。舌に乗せたとたんフワーっと溶け出し,和三盆の甘みが口いっぱいに広がり、つい笑みがこぼれました。甘すぎず、何とも言えない上品な味!!いつまでも味が舌に残らないので、またひとつ、もうひとつ、と頂けてしまいます。長年お茶のおともとして愛されてきた理由がここにあるのだと納得しました。

 

私が万年堂さんを知ったきっかけは、先月今月開催の『藤田嗣治展』の作品からです。

展示の作品のほとんどが故キミヨ夫人のコレクションで、その中のひとつに『バルコニーの少女』という木箱に油彩で描かれた作品があります。スタッフがこの作品を眺めていた時に、それは発見されました。この絵の下になにか焼き印のようなものがある!なんと書いてあるのでしょう?光の加減で見えてくる文字を読むと、ひらがなで『なごや』、漢字で『万年堂』と書かれているではありませんか。もう、ビックリです。今もあるお店なのかとインターネットで調べたところ、なんと老舗和菓子屋さんだったというわけです。

IMG_1069IMG_1063左の写真の上が、今現在販売されている『桜づくし』という半生菓子と干菓子の詰め合わせ商品で、下が藤田嗣治の『バルコニーの少女』という作品です。

現在の箱の方が一回り小ぶりになっていますね。表蓋には持ち手が付いていますが、藤田の作品には持ち手が付いていませんし、表蓋上部に半円のくり抜きがあります。万年堂さんのお話では、創業以来蓋の形に変更は無いとのことでしたので、藤田氏が持ち手を取り、その代わりに開け閉めのための穴を作ったのでしょう。

万年堂さんの創業が1,949年。藤田嗣治が日本を発ったのも1,949年。いつ、どこで、どのような形で万年堂さんの菓子箱が藤田氏の手に渡ったのか?いろいろ想像が頭を巡ります。何はともあれ、この箱に藤田氏が絵を描き、可愛らしい模様で彩ったのは1,963年。この箱は名古屋からフランスへ渡り、半世紀の時を経てここ名古屋の地に帰って来たのですね。とても感慨深いものがあります。

藤田嗣治展の3月会期は8日(土)~16日(日)です。是非、1人でも多くの方に見て頂きたい作品です。

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