あなたとアートをつなぐ、名古屋の画廊 松徳

【2014.7.11】 藤田嗣治の足跡を追う旅~フランス編~ ランスにて vol.1

2014/08/18

駆け足でパリの美術館を巡った前日とは打ってかわって、

この日は藤田嗣治と関わりの深いランスの地にてゆっくり時間を使うことができました。

 

まずは、何百点もの藤田作品を所蔵するランス美術館を訪れ、

バックヤードにて現在修復中の作品や膨大なデッサン、

実際に使われていた硯、肉筆の手紙などを学芸員の方が解説して下さるのを聞きながら見学しました。

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ランス美術館 ( 左:学芸員さんによる説明  右:デッサンと手紙 )

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ランス美術館 ( 左:実際に使われていた硯  右:修復された『マドレーヌ婦人』 )

 

紙やキャンバスに描かれた絵画だけでなくガラスのコップや陶器の皿といった作品や、

絵を飾るために自ら制作した額などもたくさんあり、

点数の多さもさることながら、どれも非常に芸術性が高く、

改めて、藤田氏の非凡な才能と拘りの強さを感じさせられます。

 

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ランス美術館 ( 左:箱・陶器・ガラス・瓶  中:手作りの額  右:手作りの額に納められた猫の絵 )

 

バックヤードでの解説及び見学を終えてから、

美術館に展示されている作品を鑑賞したのですが、

こちらでは所謂藤田氏と聞けば思い浮かぶであろう少女や猫、裸婦だけでなく、

ライオンや馬といった力強い動物の他、

晩年において熱心に描いていたキリスト教を主題とした宗教画の大作が多数展示されていました。

それらは、戦争に翻弄され半ば追われるように祖国を離れた藤田氏が、

イエスの受難や聖母マリアを描くことによって平和を強く願う

切なる思いをキャンバスにぶつけていたかのような

魂の叫びを訴えかけているようでした。

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ランス美術館 ( 左:黙示録  右:パリ国際大学都市 日本館の壁画 )

 

ちょうどタイミングが悪く館内の一部が改装工事中だったため、

あまり多くの作品は観られなかったのですが、

観ることのできた作品の中には、

前日に訪れたパリ市立近代美術館から借りて展示されているものも複数あったのは

嬉しい偶然でした。

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ランス美術館 ( パリ市立美術館でみれなかった『キリスト降架』と『十字架のキリスト』 )